ナナガツ ユノ こずえ
うば百合の咲きし森へと若者がわけ入るナナガツ、待っていたのよ
うば百合の咲きし樹下へとミズナラは誘いぬ其処はさみしい処
カンパニュラの筒花へ今囁きぬ誰をあいして誰をあいさぬ
カンパニュラの筒花へまた一滴の雫おとしぬむらさき泪
少年らウイロウのごとく少女らはピーチのごとし文月ただなか
ゆりの香のせまり来る夕ふたりとも無言だけれどシリアスやめた
ひたひたと岸を打つ水だれからも忘れさられたキャップたゆたう
ブルーレイク水辺めぐりに飽きもせず鬱ふかく夏の霧を見るだけ
みずうみの縁ゆく列車今はもうあなたを忘れてあげるからね
昨日より今日によいことがあるなんて有り得ないのに目覚めてしまう