赤い新撰「麒麟から御中虫への手紙だよ」⑩             「愛してるぜ、虫さん!」/西村麒麟 « 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト

赤い新撰「麒麟から御中虫への手紙だよ」⑩             「愛してるぜ、虫さん!」/西村麒麟

麒麟へ

…ふにゃあああああああ、、、、、、あ。

あくび。。。。

にゃあ、なんだかねへ、麒麟くん。

虫はきみに画鋲とホチキスの針を一生分プレゼントしてしまったことによりだねへ、なんといふかこお、虫の代名詞に近かつた、トゲっていふんですか?刃っていふの?さういふものがスポイルされてしまつたやふだよお。ふにふに。

といふわけでだ麒麟くんよ、虫はたぶん、これからわりかしノーテンキな俳句をつくるんぢぁないかなあ。くるくるぱーっとしたやつをねへええ。そゆうの虫はいままでケッとかおもってたけど、麒麟と文通してノーテンキがうつったのかな?わりといいかもねって思ってるよ、最近。いや、ほんとほんと。

とはいえ!麒麟っ!

虫は虫の持つ実験精神をドブに棄てたわけでは決してないっ!そっちはそっちでどんどんとんがっていく所存であるっ!鉛筆はつねに芯を5センチ以上削り出してだな、カッターナイフでピンピンに尖らせておく所存である!なに、そんなに芯を出したら折れる?折れるヤツは根性がねえんだよー出直してこーい!

あ、でもねへ、机の前に座るのは最後の最後でいいとおもゆんだよねへえ~。まずはおいしいもん食べて、食った食った~って寝て、好きな人とチューして、ラララいい天気って踊って、雨が降ったら泣いてさあ、まあようするに、生きるってことだよな。生きてないと歌えないぜ~おまえはちゃんと生きてるか?あ、なかなか盛り上がってきたとこだけど、だーりんが今からカラオケに行こうってゆってるから、このへんで。麒麟も俳句俳句って俳句にとりつかれてないで、たまには入院とか錯乱とか結婚とかしたほうがいいよ~。

じゃあな!

追伸;銀閣寺の写真に写ってたのは、だーりんだよ!いっぺん死ねっ!

虫さんへ

ふわぁ~あ、ふにゃあ~あ…、僕もあくびが…、なんて言ったら「まだふぬけ足りぬか、死ね!」とか叱られそう…。僕もなかなか、虫さんの事がわかってきたのです…、なんて言ったら「二三度死ね!」と桃を投げつけてくるでしょう、僕はきっとナイスキャッチして一口食べて投げ返します、きっと虫さんはフハハと笑いますね。うん、この手紙のやりとりもクソ暑い五月から始めて、やっぱりクソ暑い八月、おぉなんと、10回目じゃないですか!

いやー、入院したり結婚したり、俳句復活したりと、相変わらず激しいなぁって手紙を読み返してたけど、いやいやまてよ、みんなね、みんな、このふぬけた僕でさえ、やっぱり色々あるんじゃないかな、ちゃんと自分の命の流れを見てないだけなんじゃないかなと、やんわり気が付いてきました。

…と書き進めて、おぉこれはなかなか褒められるかなとニヤニヤしていると…

痛っ!!ねぇねぇ…、毎回さ、手紙に同封されてる異常に芯が尖ってる、必要無いぐらい尖ってる、この鉛筆は何?ギラギラに尖らせて、しかもプチプチで折れないように巻いてさ、今回で10本もらったわけだけどさ…。

イヒヒ、わかってんよ!

「お前の詩を書け!」

って事でしょ?言ったら怒るけど、優しいねぇ、虫さん、大好きよ!

虫さん虫さん今回の俳句すごく良かったよ、うん、いつも面白いんだけどさ、今回の何回も何回も読んだよ、ありがとう!

何にもないけどドラム・ソング・ダンス・ダンス!

虫さんの素敵なものは全て虫さんの中にあるよね

友達がいます塩などをくれます

友達が虫さんに優しいのは虫さんが優しいから、どんなに虫さんがツンとしたってバレバレなんだもんさ

弟と結婚したい春の昼

重婚はダメよ、ってそんな句じゃないけどさ。

働け働け天高し

この短冊を前くれたよね、左下に向日葵の絵描いてさ、起きてすぐ見るのはこの句です、いやいや、気に入ってるけどさ

馬鹿にされてる時の自分の表情が心配

悔しい時にはシワくちゃになるぐらい怒れ、というのが虫さんの教えだよね、なかなか出来ないけどさ…

でも私は夏の果てを見るまで歩く

虫さん「勇気だぜ、最後の最後は」

麒麟「海賊かい?」

グサっ

痛っ!だからさぁケツだって画鋲刺すと痛いのよ…

懐かしいねぇ、病院での一日

沈黙せよ発言せよ発言せよ発言せよ

一歩下がって死ぬほど進め!

やっと死んだ!と言わせるためだけに生きてる

最後の最後に大笑いしようね

神無月人に生まれてよかったな

色々あって面倒なところが、人間はそんなとこが良いよね

第二句集には天紅しまっせ

洒落た名前考えて、そういう事言うとみんなまた期待して動き出すよ?ま、僕も待ってますけど

虫さん虫さん、虫さんの俳句ほど上手下手で論ずるのが馬鹿らしい俳句はないでしょう、すごいかどうか、虫さんの俳句を読む時はそれだけで良いと思う。

ねぇ虫さんそうだね?今もらった鉛筆使ってたらパキッと折れて目に飛んできたよ、アッブネ!でも大丈夫、僕眼鏡だし、あと9本あるし。

生きるとは、人生とはかくかくシカジカふんふんふん!嫌ですね、そんなのをエラソーに論じるは、というか僕はそういう難しい物を読むのに向いてないし、書くのには、もっと向いてない。

けれどもね、けれども、朝起きて夜寝るまでに、いったい何度「チクショウ!」と思うだろうか?人生はそんなに美しくないかもしれないけれど、「チクショウ!」という気持ちもまた隠さないで良いんじゃないかなと、美しいものも、ぐちゃぐちゃの桃もまた、両方愛せるんじゃないかと…

あぁやめた、まだるっこい!だいたい僕は評論家じゃない!

あー、えーと、あの…

愛してるぜ!虫さん!

知ってると思うけどさ、じゃあまたね、磐井さんには内緒で文通続けましょうね♪

そいじゃまた、ばーい!

麒麟

追伸;近いうちに、四ッ谷さんと磐井さんのおごりでジャンジャンやろうぜ!桃買ってもらおう、とびっきり極上のやつを!

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