血のちの死 すべてけがれ
羽あるいは刃でわたしをはらえど
土と溶けていく 澱を抱きながら這うように
おさない泥濘にはしわがれ歌を病んだ虹が残り
ゆっくりと奥へしずめる一滴の雪があらゆるはじまりだった
微睡む乳飲児にはひらかれ空を食んだ耳が戻り
罪が解けていく檻を掻きながら泣くように
鐘あるいは晴れわたしをはらえよ
火やがて地 享けてすがれ
不浄/数ノ唄 亜久津歩
- 投稿日:2018年01月27日
- カテゴリー:三詩型融合作品, 詩歌トライスロン(三詩型融合作品)
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