ともあれ 小潟水脈

  • 投稿日:2013年01月25日
  • カテゴリー:短歌


ともあれ 小潟水脈

各々がメール打ちゐし男女立ち茶房出る時手をつなぎたり

「風呂はよろし」の大滝先生既に亡くテナントビルのクリニック増える

傘取れば数日前から傘にゐし蜘蛛落ち箒の毛屑となりぬ

暗き窓にわが首ひとつ流れたり電車ゆるゆる車庫へと動く

待合室に各々床見る誰の名も呼ばれず医師が出て「どうぞ」とふ

粉雪か霧雨みぞれか窓に見る 等身大で行くしかないな

自転車のサドルに幾粒載りてをり今日のあられはゆつくりと降る

ニュースには三本締めとガンバローともあれ年明け三日が過ぎる

ココラとふ店の名の意味知らぬままココラカレーを駅ナカに食む

今少し明るき五時なりペンを置く年始の休みは誕生日まで

かくしごとしてゐるのかと問はるるは「書く仕事」のことカウンター席に

わが顔、胴も別々の人らに見られゐむホールの鏡に幾列の人々

作者紹介

  • 小潟 水脈(をがた みを)

1962年生
1985年 グループ誌に参加して歌作を始める
1996年 小冊子「プロムナード 風想」刊行 約140首を収める
1999年 「りとむ」短歌会に入会
2003年 歌集『空(くう)に吸はるる』刊行(青磁社)
2012年 歌集『扉と鏡』刊行(ながらみ書房)

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