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death by hanging, with my singing      吉田隼人

  • 投稿日:2013年05月03日
  • カテゴリー:短歌

短歌吉田130502

death by hanging, with my singing      吉田隼人

おそふゆの道ゆく人らみな首を締めつくるもの巻きゐて 死ぬの?

壇蜜と冬の街路樹かたぶける者らはなべてひかりを負へり

身を護る用にあらねば零時まへドーナツ・ショップにマフラーをとく

袖口をだぼつかせつつ牛乳を熱せり夜のふかきところで

早咲きのさくらくれなゐなすさなか無事、踏切をわたり終へたり

絞首刑 慣れぬネクタイむすぶときラジオは歌ふやうに報じぬ

洗濯機まはすのに要るいくらかの洗剤、柔軟剤、自由意志

春怒濤見つついだけりうなそこの首長竜のあをき孤独を

気圏よりあたたかき雨ふりきたり悲しみ方を教ふるごとく

秦佐和子いくたびか深きお辞儀して去りぬさんぐわつ雨ぬるむ頃

春雨は縦に降りけりさよならが別れの語たるこの国にゐて

コーリング・ユー 死ぬときに見えるのはなんだらうねと呼び出してゐる

自死未遂譚を聞くうちおほかたの桜は雨で散つてしまつた

花に雨、まよなかの虹、たいせつなものだけ抱いて死んでゆかうね

とほりあめとほりすぎたり永遠にエチュードのまま過ぐる革命

作者紹介

  • 吉田隼人(よしだ はやと)

平成元年、福島県伊達郡保原町(現・伊達市)生まれ。町立の小中学校、県立福島高校を経て、平成二十四年三月に早稲田大学文化構想学部(表象・メディア論系)を卒業。現在は早稲田大学大学院文学研究科(フランス語フランス文学コース)修士課程に在学中。専攻は二十世紀フランス文学・思想、特にジョルジュ・バタイユ。平成二十年四月、早大入学と同時に「早稲田短歌」に参加。平成二十四年、同人誌『率』創刊に参加。

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