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緑のベンチと三匹の犬   阿波野巧也

  • 投稿日:2017年05月06日
  • カテゴリー:短歌

短歌阿波野

緑のベンチと三匹の犬   阿波野巧也

父親とラッパの写真 父親は若くなりラッパを吹いている

プリンぐちゃぐちゃにぐちゃぐちゃにかき混ぜる 桜の過去のきみに会いたい

さびしさはしかたがないということの中にあるいてゆく烏骨鶏

片寄ったけれどたいした問題じゃなくお弁当あたためている

こころゆくまで郵便局の入り口にさかさに置かれてるカップ酒

三匹の犬がこっちを見つめてる 茶色いやつがいちばん見てた

なんとなく片手に載せてさしだした豆菓子をきみはもらってくれた

充電器を持ってでかけた一日のつけたり外したりたのしいな

フジカラーの緑のベンチふたつみてずっとその後見かけて座る

割り箸と空気が絡み合っているきみが帰っていったそのあとも

阿波野巧也
1993年大阪府生。「塔」「羽根と根」に所属。2015年に第5回塔新人賞を受賞。

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