Never Let Me Go(離さないで)   中家菜津子 « 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト

Never Let Me Go(離さないで)   中家菜津子

  • 投稿日:2017年10月07日
  • カテゴリー:短歌

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Never離さ Let Me Go   中家菜津子

 重なりあって咲いている白菊の花を雨粒が降りてゆく 雨滴の中に映った花に
 お前はほんとうの花ではないことを告げる役を担うもののいない世界で

TLに咲く金木犀イヤフォンの中にも咲いて窓を開いた

飽食の時代の宝飾店のカフェ グレーのスーツの男ばかりだ

ringoって書いてあるから林檎だとわかる真っ赤な〇の記号は

無意識に選んでいるんだ、炭酸の気泡の音か雨の音かを

鈴虫がなけばなくほど深まってゆく静けさをあなたは眠る

水を飲むために目覚める 島影のように浮かんだ君のししむら

あのころの君に告げたいNever離さ Let Me Goカセットテープ巻き戻すとき

踏切に造花の菊が手向けられ季節を越える純白のまま

火葬なら灰があなたの体温と同じになれる瞬間がある

かさねられ母音に打ち消される子音 異国の言葉で囁いていて

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