除染日和 森川雅美
途切れない夜の波音追うように行方不明の声が聞こえる
凪ぐ海はどこまでも澄み教室に残った時を刻まぬ時計
砂浜に遊ぶ子供の絵が残る津波のあとの学校の壁に
魂に重さはあるというけれど帰らぬ人のましろい足裏
まだ生きている人たちがいたのだと指差す先に草が繁茂す
午後六時国道線に渋滞す除染作業の帰宅トラック
立入りを禁止されたる山間の墓地の御堂に残る骨壺
大波に皆流されし干拓地に除染中の幟はためく
平成二十三年三月十一日歿関つぐみ童女十三
除染日和 森川雅美
途切れない夜の波音追うように行方不明の声が聞こえる
凪ぐ海はどこまでも澄み教室に残った時を刻まぬ時計
砂浜に遊ぶ子供の絵が残る津波のあとの学校の壁に
魂に重さはあるというけれど帰らぬ人のましろい足裏
まだ生きている人たちがいたのだと指差す先に草が繁茂す
午後六時国道線に渋滞す除染作業の帰宅トラック
立入りを禁止されたる山間の墓地の御堂に残る骨壺
大波に皆流されし干拓地に除染中の幟はためく
平成二十三年三月十一日歿関つぐみ童女十三
© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.
This blog is powered by Wordpress