dim.    未補

  • 投稿日:2022年02月19日
  • カテゴリー:短歌

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dim.    未補

あふれだすもののひとつに白菊があると教えてくれたひとの死
売られゆくピアノは宙にしばし浮きかつて圏外だったベランダ
爪を切る音はねむりの爆ぜる音 丘に休符を放すきさらぎ
息を継ぐ、椋鳥は稜線を描く、あなたの欠けた、まなざしに棲む
あててごらんと言われて耳をあてるとき胸に金平糖のさざめき
とうめいな貝がこの世にあることを願ってひらく黒い雨傘
夕波を留め合うように帆船の規則正しい出港の笛
十字路の月を見上げるとき月に取り残された街のポスター
小手鞠を活けるあるいは夜を捨てる あらゆる窓に背を向けながら
白息をつつむ白息面差しは残されたままもう忌が明ける

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