Quadrant 斎藤秀雄
たまかぎるほのかに
手におりる氷の鳥の吃水の深さに知りぬわが骨の嵩
ひとつぶの塩ぬちの火の構造のときに此岸にある車輪はも
数字譜のほとりやゆらぐともしびを
耳ならぶ個室つめたし空調の風の吹きこむ耳らかわゆし
天空を無音のフォルテ
くれないに雲居汚れるデパートの機械に孵化のそぶりあるらん
春風は死なるや滝の心臓にはちみつ色の血を抜く
木の幹にまつわる雨の組紐を木霊の爪の掻き削るべし
たまきわるわがうちの
Quadrant 斎藤秀雄
たまかぎるほのかに
手におりる氷の鳥の吃水の深さに知りぬわが骨の嵩
ひとつぶの塩ぬちの火の構造のときに此岸にある車輪はも
数字譜のほとりやゆらぐともしびを
耳ならぶ個室つめたし空調の風の吹きこむ耳らかわゆし
天空を無音のフォルテ
くれないに雲居汚れるデパートの機械に孵化のそぶりあるらん
春風は死なるや滝の心臓にはちみつ色の血を抜く
木の幹にまつわる雨の組紐を木霊の爪の掻き削るべし
たまきわるわがうちの