寸前 竹内宗一郎
白服に一点の紅御堂筋
十薬の朝の白さや社員寮
地球滅亡寸前で昼寝覚
うつ伏せで寝てゐてメロン状の貌
庶務課員夏至の背骨を鳴らしゐる
ポットより配る味噌汁山開き
登山口鍋背負ひたる下級生
夏蜜柑アンダースローで配らるる
宿の下駄宿の浴衣に宿の傘
波の音して明け方の誘蛾灯
作者紹介
- 竹内宗一郎(たけうち・そういちろう)
1959年鳥取市生まれ
「天為」同人
「街」同人、編集長
寸前 竹内宗一郎
白服に一点の紅御堂筋
十薬の朝の白さや社員寮
地球滅亡寸前で昼寝覚
うつ伏せで寝てゐてメロン状の貌
庶務課員夏至の背骨を鳴らしゐる
ポットより配る味噌汁山開き
登山口鍋背負ひたる下級生
夏蜜柑アンダースローで配らるる
宿の下駄宿の浴衣に宿の傘
波の音して明け方の誘蛾灯
1959年鳥取市生まれ
「天為」同人
「街」同人、編集長
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波の音して明け方の誘蛾灯 竹内宗一郎 : スピカ - 俳句ウェブマガジン -
on 7月 15th, 2012
@ :
[…] 方の波音は穏やかで、その普遍的な音が誘蛾灯という小さな枠内で起きた生死をすっと包み込み、さわやかな朝として吸収しているように見える。 「寸前」(詩客 2012年7月13日号)より […]