
夕を刷く
未補
火の澄みて滴りまでの目を隠す
片耳の讃美歌に似て白夜かな
花文字の千々に乱れて蛆の影
はなうたのなかのゆうれいすべりひゆ
白で描く海をはためかせればいい
夕の谷 夕の淵まで 夕を刷く
指を堰く指にひらくやおじぎ草
盲目の花の戦ぎを遠花火
海の日のかたちに駅を編んでいる
屋上の手品に夏の巻き戻る
夕を刷く
未補
火の澄みて滴りまでの目を隠す
片耳の讃美歌に似て白夜かな
花文字の千々に乱れて蛆の影
はなうたのなかのゆうれいすべりひゆ
白で描く海をはためかせればいい
夕の谷 夕の淵まで 夕を刷く
指を堰く指にひらくやおじぎ草
盲目の花の戦ぎを遠花火
海の日のかたちに駅を編んでいる
屋上の手品に夏の巻き戻る