日暮まで 北川美美
夏野から去年の返事を待ちわびる
光茫の夏野に誰も入るまじ
夏の野に赤い眼をした犬をみた
濁流や夏野の脇をとおりけり
割れたての石の息吸う夏野かな
父に似た夏野に寝転ぶ日暮まで
夏野にて空の淋しさ見ていたり
やわらかき夏野に鎖あずけおく
体内に夏野ありけり霧雨の
夏の野のうねりにおろす櫂ひとつ
水のある星が生まれて夏野あり
日暮まで 北川美美
夏野から去年の返事を待ちわびる
光茫の夏野に誰も入るまじ
夏の野に赤い眼をした犬をみた
濁流や夏野の脇をとおりけり
割れたての石の息吸う夏野かな
父に似た夏野に寝転ぶ日暮まで
夏野にて空の淋しさ見ていたり
やわらかき夏野に鎖あずけおく
体内に夏野ありけり霧雨の
夏の野のうねりにおろす櫂ひとつ
水のある星が生まれて夏野あり
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