生まれたいことについて    鈴木一平

生まれたいことについて    鈴木一平

取り込む機械。エラー起こして巻き込んでみる機械。巻き込んだA4紙に噛まれ、書かれ 
るように伸びていく頭を撃ち抜かれて動く。これが娘の股を伝う血が、金属の錆止めにも 
使われる。たしかに縫い目が猿だった頃の風習です。そうしろと言われて止まるものなん 
て花瓶だったから、ピアノの鼓膜に冷えた筋肉をすべらせて水をやる。やめろよ。じっと 
してすぐに芽が出ます、鼻が出ます。似ているものを探す必要もなく、やがて顔たちは口 
を手に入れる。うれしがるようにもっと生きたいと答えます。「息をしたくない」。 
 
古来、これらは四丁目の電線にぶら下がる虫の肉でした。 
 
笑いました、大人しく母を削りました、穴を掘りましたから吹き出すものを皿にした口で 
受け止めました。頭の部屋にある釘状の植物・動物の中には綿を編んだ地図も含まれてい 
て、重ねると巨大です。それは初めて見るものだったし名前も聞いたことがない。どう言 
えばいいか分かるもの食べる。使えば使うほどバネにもなる吠える。便利です。私は便利で 
す。便利だから背中にホテルをつくりますっかり窓から波打つ中身が見えている、歩く 
ホテルとして顔を食べるでしょう! 
 
絡みついてくるじゃまな身体。食べるスープだ! 蟻の巣は集まるものが集まるものをつ 
くりだす。何をあげましょう、部分的に見れば、ここは昨日のねこやいぬだったと分かる 
私がついに起きている。まばたきを二回する。手を使っていちばん近い自分を口に入れ、 
好きな歯が好きな方向に伸びている。「何ですか?」脱げばいいんですか? これはあな 
たの指です。私の首から生えている。だって頭を食べれば数キロ先の本屋にも行ける。頭 
を食べれば頭の群れが煙草を吸っている。それでも、いない皮膚からしない。燃え上がる 
と下がる肺の裏でしか、気球を浮かべた。つらい現実を裸足で歩くと血がにじむだろ?

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