戦後俳句を読む ‐ 執筆者紹介 ‐永田耕衣の句 / 池田瑠那

永田耕衣の句

【気になる句があった。耕衣って誰】

先日、俳句には関わりのない友が、旅先からくれた葉書に、こうあった。京都は上京、古書店を兼ねる茶房で何の気なしに手にとった本が、どうやら俳句関係の本だったようである。そして葉書には「夢の世に葱を作りて寂しさよ」の句が書き抜いてあった。

「耕衣って誰?」--一通りの説明は出来る、私にも。だが、本当に、耕衣って誰だろう。

永田耕衣、自らつけた戒名は「田荷軒夢葱耕衣居士」である、あの、誰か。

耕衣の句は難解とも言われるが、同時に俳句に親しみのない人間の心をも瞬時に掴む不思議な力を持っている。その力とは人間の、あるいは生命の、根源的なよろこびやかなしみに通じているような気がする。耕衣って誰だろう、ひとまずはそんな素朴な思いから、この俳句鑑賞の稿を書き起こしてみたい。

執筆者紹介

  • 池田瑠那(いけだ・るな)

昭和51年11月18日生。
平成16年、「澤」入会。第19回短歌現代新人賞佳作。
平成18年、澤編集部加入。
平成19年、第7回澤新人賞受賞。
平成20年、俳人協会入会。澤同人指名。

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