かえるのうた 前島篤志
海色をぬぐって路面電車乗る
カウボーイも牛もマッチの擦り方を忘れてしまった
軽トラの荷台の俺を月が追う
また夢にドライブインの火事愉し
水田にヘリの風紋刻まれり
太っちょころりころり火山のふたとなる
虚空蔵の掌に湯気の立つ宇宙卵
たましいの分だけかるくなる蛍
あまがえる誰の方舟にも乗らず
蓋閉じて想うはらいそ夏行李
かえるのうた 前島篤志
海色をぬぐって路面電車乗る
カウボーイも牛もマッチの擦り方を忘れてしまった
軽トラの荷台の俺を月が追う
また夢にドライブインの火事愉し
水田にヘリの風紋刻まれり
太っちょころりころり火山のふたとなる
虚空蔵の掌に湯気の立つ宇宙卵
たましいの分だけかるくなる蛍
あまがえる誰の方舟にも乗らず
蓋閉じて想うはらいそ夏行李