白き炎 下村志津子
岬端は風の踊り場夏かもめ
枇杷たわわ傾ぎて停まる島のバス
虫干しに風がちよつかい出してゆく
累々と死の混んでゐる誘蛾灯
利かん坊眠れば淋し渋団扇
お隣りに月下美人の一ト夜あり
盆仕度ふるさと日本一暑し
表具屋は今もハンサム酔芙蓉
草にとんぼ小石にとんぼ旧街道
未完の恋
夢幻泡影白き炎の百日紅
宿墨に水注ぎ覚ます獺祭忌
蓮の実の飛び尽くしたる虚空かな
白き炎 下村志津子
岬端は風の踊り場夏かもめ
枇杷たわわ傾ぎて停まる島のバス
虫干しに風がちよつかい出してゆく
累々と死の混んでゐる誘蛾灯
利かん坊眠れば淋し渋団扇
お隣りに月下美人の一ト夜あり
盆仕度ふるさと日本一暑し
表具屋は今もハンサム酔芙蓉
草にとんぼ小石にとんぼ旧街道
未完の恋
夢幻泡影白き炎の百日紅
宿墨に水注ぎ覚ます獺祭忌
蓮の実の飛び尽くしたる虚空かな
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累々と死の混んでゐる誘蛾灯 下村志津子 : スピカ - 俳句ウェブマガジン -
on 9月 29th, 2012
@ :
[…] が混むというまるで動くもののように描かれているところに違和感も覚える。累々とと言われることで、より淡々とした作者の感情が見えてくるようだ。 詩客9月21号「白き炎」より […]