ひかりのみなもと コマガネトモオ
ここで、手を振ろう!
この場所から
大きな声で
呼びかけよう
しゅぷれひ!しゅぷれひ!
あなたを呼ぶ。
詩を書く理由ですか?
なぜ社会人としてもう十分社会に通用しているというのに
わざわざ時間をさいて、この社会生活を脅かすまでの力はないにせよ
蛇足というか余分な感じのする詩なんてものを書いているのですか?
よく聞かれますけど、
特別時間をさいてませんし
余暇もつぶれないし
かといって仕事中に書くなんてこともしてませんよ、念のため。
子供の頃からの習慣なもので、
頭痛を和らげてくれるので
いやむしろ頭痛の前兆として書いてしまうのか
(いまも当然、頭が痛いわけで)
鎮痛効果を期待してか
嫌なこと、悲しかったことを昇華させるというポジティブ志向
昇華させるというレクイエム
消化させるという儀式
消化させるというビンボー性、音楽、
そこまでくると当初のできごとへの嫌さ悲しさなんてもんじゃない
憎しみや不条理にまで育った現世のことを
なかったことにしてやるという意志
この世界を組み替えてやる、浄化してやるという思い上がり
(その頃、現世は現実以上に醜悪に修飾されていますから)
暗い意図
宗教的な祈念
人類学的な操作
などで
その都度答えが二転三転します。
実を言えば、その都度その都度、この詩を書いた理由っていうやつが
一つ一つにあるわけです。
書き続ける理由、
原動力、
それが、実は、わかりません。
なぜ書き続けるのか。
なぜ生まれるのか、に一番近い問い
(一方でなぜ書き始めたのかについては明確に答えられますケド)
なぜこのように生まれ死ぬのかに近い問い、
なぜ書き続けるのか、それはまだ
見えてこない。
暗いトンネルの出口、
あれは出口なんでしょう、
そこから差し込む光、その
光の源が
まばゆく
見えない
そんな強い光を放つ
つまり強く、とても大事な
源だということだけが
確かなことです。