七人の自分の出発    (ジョン・W・セクストン 翻訳:マキ・スターフィールド)

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七人の自分の出発    (ジョン・W・セクストン 翻訳:マキ・スターフィールド)

ワードローブにぶら下がっているのは七つの裸体だ。僕はそれを一つずつ取り出してベッドの上に置く。一つ試着して狭いホールに立つが、鏡に映る人は僕ではない。

寝室に戻ると三つの弱々しい裸体が行方不明になり、ハンガーはベッドの上で空っぽになっている。寝室の窓が開いていて、僕は庭をちらっと見る。振り向くまでには他の三つの裸体もなくなっている。

玄関がぱたんと閉まる音が聞こえるが、前庭に入ると誰も見えない。

最後の残りの裸体を身に着け、狭いホールに立っている、
鏡の中の人は僕ではないが、それを着続けることにする。

外のどこかに六人の見知らぬ人がいて、彼らの空の体は誰にでも手渡すのに最適だ。

数日後、ドアを叩く音が聞こえ、六人の裸の男が外に立っている。

そのうち一人は生け垣の鳥でいっぱい、一人はカタツムリでいっぱい、一人は影でいっぱい、一人は光でいっぱい、一人は雨でいっぱい、一人は落ちた果物でいっぱいだ。

「一緒に来てくれ」と彼らに言われ、僕はそれに従う。空は淡い絹のようなものだ。僕は全く見知らぬ人たちに囲まれているが、僕たちは手を握り、濡れた芝生の中を足首まで深くはまりながら歩く。

僕たちの後ろにある家はシャッターを閉める。戻る必要はないのだ。

ジョン・W・セクストン(John W. Sexton)
1958生まれ、現在アイルランド共和国の南西海岸に在住。
詩人としては、最新作Futures Passを含む6冊の詩集と1冊の小詩集を発表している。
その他、100時間半のエピソードに及ぶRTEラジオ1のために子供向けSF小説コメディードラマ
「アイボリータワー」を書きおろし、シリーズをもとに2冊の児童小説を書いている。
セックスW・ ジョンストン名義では、伝説のザ・ストラングラーズに歌詞とボーカルを提供し、
アルバム『Sons of Shiva』を録音。

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