雨の中 宮本佳世乃
山藤の真逆さまに降りきたる
郭公の森を結んでゆく踵
滴りに伸ばせる肌や鴉の死
ほととぎす座るに面の広すぎて
六月のデッキに海を見る五人
夏至の夜のとば口にある静かな眼
かき氷ベッドのままに庭園に
苦しいと言ひ幻聴が雨の中
知らぬ間にゆく浮橋の赤い夏
空室の網戸閉めても誰も何も
宮本佳世乃(みやもと・かよの)
1974年、東京生れ。
「炎環」「豆の木」「オルガン」所属。合同句集に「きざし」(2010年)、句集に『鳥飛ぶ仕組み』(2012年)。
雨の中 宮本佳世乃
山藤の真逆さまに降りきたる
郭公の森を結んでゆく踵
滴りに伸ばせる肌や鴉の死
ほととぎす座るに面の広すぎて
六月のデッキに海を見る五人
夏至の夜のとば口にある静かな眼
かき氷ベッドのままに庭園に
苦しいと言ひ幻聴が雨の中
知らぬ間にゆく浮橋の赤い夏
空室の網戸閉めても誰も何も
宮本佳世乃(みやもと・かよの)
1974年、東京生れ。
「炎環」「豆の木」「オルガン」所属。合同句集に「きざし」(2010年)、句集に『鳥飛ぶ仕組み』(2012年)。