すぐ終はる   髙久麻里

  • 投稿日:2017年10月14日
  • カテゴリー:俳句

10142

すぐ終はる   髙久麻里

草雲雀座れば膝の現るる
もう信号変はるよ芙蓉ゆれてるよ
牛乳に浮かぶシリアル台風来
顔乾いてしまふ九月の自画像の
秋の雨櫛にからまる明るい毛
アルフォートの船ゆつくりと溶けて月
鰯雲渡り廊下のすぐ終はる
由緒なき壺を見てゐる夜長かな
眉うすく霧がむかうの森へゆく
天井は床のかたちやそぞろ寒

髙久麻里(たかひさ・まり)
1988年生まれ。無所属。

タグ:

      

Leave a Reply



© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.

This blog is powered by Wordpress