竹に戻る   若林哲哉

  • 投稿日:2018年01月13日
  • カテゴリー:俳句

1133

竹に戻る   若林哲哉

拭きてよりポインセチアの映る窓 
聖樹の灯その中を灯の動きけり 
紙製のマリアの衣装聖夜劇 
冬空を指す短針も長針も 
外套へ森のひかりの集まり来
歳晩や真つ直ぐ落つる塩胡椒 
大晦日傘黒ければ夜へ混ざる 
千切れけり賀状を束ねたる輪ゴム
信号のぎよろりと青き三日かな 
跳ね起きて竹に戻りぬ雪の竹 

若林哲哉(わかばやし・てつや)
1998年生まれ。「萌」、「奎」、「金沢大学俳句会」所属。

タグ:

      

Leave a Reply



© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.

This blog is powered by Wordpress