kai 青山酔鳴
薫風や植物園に
森昏く大姥百合の監視網
蝦夷梅雨や
乳色や湯も残月も
罪の実に非ず
蜻蛉や
佳き者に降る
勇魚啼き民族ごとの星座の名
プロキシマ・ケンタウリまで
※kai=カイとは「この地に生まれし者」という意味のアイヌ語。
松浦武四郎がアイヌ古老から教えてもらった語。北海道の名の由来でもある。
青山酔鳴(あおやま・すいめい)
2010年 北舟句会(吉田 類主宰)に参加、句作を始める。
2012年 俳句集団【itak】(五十嵐秀彦代表)旗揚に集う。
2014年 群青(佐藤郁良・櫂未知子共同代表)創刊同人。
2016年 雪華句会(橋本喜夫主宰)に入会。
生年不詳・北海道在住。